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旧池田隧道2013

概要
旧池田隧道は、明治19年完成した和歌山県最古[明治33年]の煉瓦造り、馬蹄型アーチのトンネルで、
長さ80m、幅2m、高さ2.3mと小振りですが、
華麗な装飾(全て煉瓦造り!)は一見の価値ありです。

前回は、路盤消失?地点から進むことが出来ませんでした。
今回は、重行側メインで2度探索しました。

林道分岐

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林道開設記念碑
林道重行線(薦坂線)の開設記念碑です。
旧池田隧道時代の県道粉河佐野線に代わる路線として、昭和二十六年三月に竣工しました。

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記念碑の後方...

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佐川池に沿うように通じている道が、明治旧道です。

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次回探索予定です。
果たしてどこまで旧道は現存しているのか...
旧道候補

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道路標識柱の辺りから左へ入る道が現行地図に描かれています。
(当時頼りにしていた明治43年計測の50000分1地形図にも似たような線形が??)
もしや旧道か!?[地図]

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侵入。

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よくわからないもの。

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道あり!!!

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外から旧道?を望む。

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前々回タイヤと思ったものは、コンクリート管でした。

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舗装されています。

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行き止まりです。
プロオブローダーの諸兄姉は既にお気づきかと思いますが、
ここは旧道ではありません。

(この道は、例えば1983年の空中写真で確認することが出来ます。)

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振り返り。
目的の旧道ではなかったものの、"丁度良い頃合いの"廃道でした。
神通から

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所変わりまして、こちらは粉河街道と旧県道の分岐点です。
えらいことになっています。[地図]

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約2ヶ月後。

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レールさんは健在でした。

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どちらからいらっしゃったのでしょうか。
隧道

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旧池田隧道、神通側坑口です。

ここで管理者?の方とお話しすることが出来ました。
神通の辺りにお住まいの90歳くらいの方は、かつてこの隧道を越え学校に通ったとか...

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隧道については前回扱ったので、
今回は写真のみで...

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旧道から現道へ

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さて、先程の方のお話によると、旧隧道からの道を辿ると現隧道横に出るとのこと。

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早速向かいましょう。

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ガッキーです。

前回撤退地点を強引に進みますが、道が見当たりません。
探しても探しても見当たらず、戻ってくると...
カーブし下っていく道を発見^q^
ルンルン気分で先へ進みます。

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なんと階段が出現。(降りた後撮影)
粉河佐野線は階段県道だった!!!
かつてどの様に通じていたかは不明です。

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またもや階段。林業用として整備されたのでしょうか。

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道が上下に分かれています。
上段(右側)が辿ってきた道です。

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現道の気配。

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現池田隧道横に出てきました!!!

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道路標識柱横が入り口となります。。。
現道から旧道へ

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今度は現道から旧道へ...

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旧隧道へは上段の道。

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階段。

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この区間は明治県道??

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振り返ると...何やら見えますね。
階段は更に左手にあります。

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3月時点での写真。
これはどう見ても道。

次回探索予定!!

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階段其の2

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前回撤退地点。
崩壊とみせかけて実はカーブ。

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最後に神通側旧道末端の写真です。[地図]

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怪しげなコンクリート構造物。
当時の橋梁の一部??
旧池田隧道、明治19年竣工は誤りだった!?
武内雅人氏(郷土史家・元和歌山大学教育学部客員教授)によると、
明治19年竣工は誤りであり、
正しくは明治33年であるとのこと。

(歴史かふぇ: -紀の川市指定文化財-「旧池田隧道」の資料を ななや・わか氏より頂きました。有難うございますm(_ _)m)
資料をそのまま掲載するわけにもいかないので、その内容とななや・わか氏の情報をまとめると、

  • 明治19年測量の陸軍陸地測量部仮製地図、明治25年の実地里程図に隧道表記はないが、
    明治43年測量の陸地測量部地図には記されている。
  • 規格が並形と関西新型(<-いわゆる山陽新形?)の二つの煉瓦が使用されている。
    後者は明治22年設立の山陽鉄道用の規格であり、その施工は明治33年以降である。
  • フランス積みは和歌山県では他に布施屋駅(明治31年開業)ホームでしか確認されていないことから、同じ職人が参加したと推測される。
  • 紀和鉄道線や由良要塞深山砲台用の煉瓦を生産した、和歌山煉瓦製造株式会社(後に宇田煉瓦石製工業と改称)製の煉瓦を使用したと推測される。
    (民間向け生産は明治32年以降)
  • 大坂街道開通に尽力した山田万三郎(県会議員)の顕彰碑が、没後5年の明治33年に造立されている。
    これは旧池田隧道竣功を契機としたもの(隧道竣功を以て事業完遂とした)ではないか。
  • 現在のところ、論文としての発表は未だの様です。
    (ただ、わたしたちの文化財 旧鰈川隧道では明治33年として掲載されています。)
    今後の研究の進展が楽しみです。
    宿題
    次回探索!!と言いつつ、南側の旧道は空中写真(例えば1975年)を見る限り殆ど残ってなさそう^q^
    佐川池北の分岐から現隧道近くまでは絶望的。
    所在地
    旧池田トンネルの位置は以下の通りです。
    *正確な位置ではありません。あくまで目安です。

    *Googleマップの仕様変更により、以下の地図は正しい位置を示していない可能性があります!!!
    マピオン版を参考にして下さい。


    マピオン: 和歌山県紀の川市神通の地図(34.30716706022529,135.38128808091668,1/1500)
    Google マップ:

    大きな地図で見る
    参考文献
    くるまみち様 旧池田隧道
    旧道倶楽部様 旧池田隧道
    和歌山県教育センター学びの丘様 池田隧道
    ショウタンの山歩録様 旧池田隧道と志野峠、松峠、探索と読図ハイキング
    のだ様 【廃線・廃道】【歩いてみた】和歌山県道62号旧道 池田隧道
    武内雅人様 歴史かふぇ: -紀の川市指定文化財-「旧池田隧道」資料(ななや・わか様より頂きました)
    関連レポート
    旧池田隧道2012 ~神通からこんにちは~
    旧池田隧道2011 ~重行からこんにちは~

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