花のようなリリベット
(TCD-42)
初版 | 昭和49年10月1日 |
収録作品初出:
花のようなリリベット | 週刊少女フレンド | 1973年 50号~ 1974年 2号 |
青ざめたディオンヌ | 月刊セブンティーン | 1973年 9月号 |
水藻のゆりかご | 週刊マーガレット | 1973年 36号 |
(掲載誌情報元:わたなべまさこ – Wikipedia)
花のように美しいリリベットに魅せられた、かれんな少女エンジェルのまわりに、おそろしい事件のきざしが見えはじめた……!!
ほか「青ざめたディオンヌ」「水藻のゆりかご」収録
[花のようなリリベット]
主人公エンジェルと転校生・リリベットの女の子同士がキャッキャウフフする百合漫画です。嘘です。
元ネタはカーミラでしょうかね。
吸血鬼は自分の後継者となるべき人間を見つけるまで、安らぎの死は訪れません。
後継者にふさわしいとして、吸血鬼が近づいた時、人間には印として血のように真っ赤なあざが出来ると言います。
そして、エンジェルの右腕には真っ赤なあざが…
名前の通り純真だったエンジェル。
その優しい涙で救われました。
[青ざめたディオンヌ]
大蛇・ディオンヌはシムノン公爵家のレオポルドに命を救ってもらったことから恋をします。
レオポルドも人間の姿となって現れたディオンヌを愛して…
この世で叶わぬ禁断の恋、結末はもちろん…
[水藻のゆりかご]
地蔵の前にいる青年の語りから物語は始まります。
青年の母親は幼い頃から温泉町で働いていたものの、三味線も唄も出来ず、大酒を浴びるように飲むだけの「うわばみ芸者」でした。
妊娠していると分かってからは、子どもを売って酒を買おうとしている等心無い噂も立ちました。
ある日、ひっそりと子どもを産んだ母親は、温泉町には二度と帰らないと書き置きを残し、姿を消します。
場面は変わり、夜遅く、茶屋の老夫婦の元に女性が訪ねて来、ミルクを分けて欲しいと言います。ミルクを渡し、気が付くといつの間にかその姿は消えていて…
それから毎晩、女性はミルクびんを持って現れます。
茶屋のおじいさんは恐る恐る後をつけると、ミルクを飲ませ、水草を編んだゆりかごに赤んぼうを寝かせている女性の姿がありました。
おじいさんに気付いた女性は、まるで何かを頼むように深々と頭を下げて…
我に返ったおじいさんは急いで駐在所に連絡。
翌日、谷川に転落したタクシーが発見されました。運転手は頭を打って即死。状況から事故は一週間前と推測されました。
母親も内臓破裂で即死。しかし、赤んぼうは生きていたのです。水草のゆりかごの上で、母親にしっかりと抱きしめられて…
愛する子供を残しては死んでも死に切れぬ母心、大きな愛を描いた一編でした。
表紙カバーには2種類あり、写真は初期版です。
やはり初期版が良いですね!!
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