パンドラの秘密
初版 | 1973年9月20日 |
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2版 | 1974年1月31日 |
収録作品初出:
パンドラの秘密 | 別冊マーガレット | 1972年 9月号~10月号 |
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ひばり鳴く朝 | 別冊マーガレット | 1971年 6月号 |
たなばた | 別冊マーガレット | 1968年 7月号 |
パンドラの秘密
とある海に浮かぶ小さな島「パンドラ島」。
そこで生まれたある女の子。物心つく前に母が首に包帯を巻き、「人前で外してはいけない、人に見られたら破滅する」と言い聞かせます。
まもなく包帯は黒いリボンに変わりました。
母はよく「お前を生むのではなかった、生まれてきてはいけなかった」と嘆きました。
女の子が4つの時、島の人間たちに母は連れ去られて行方知れずとなってしまいました。女の子も閉じ込められました。
その1年後、突如地震が襲いました。
助け出された女の子はアメリカ人の船長に預けられ…
主人公・エイメ・リーンは15歳の女の子。
首に巻いたリボンがチャームポイントで、絶対に当たる勘を持っています。
ある時、人を探して世界各地をまわっていると言う天才画家ネロ・ミレトスに出会います。
尋ね人は世の中を大きく変えてしまうほどの偉大な力を持っているが、10年前から行方不明であるらしいです。
ネロの描いた絵に見覚えのあったエイメ。聞くと地中海のある遺跡から出てきた像をもとに描いた絵だと言います。
その島には人に嫌われ閉じ込もっていた一族と、彼等をおさめる巫女がいたが、巫女亡き後は迫害のため滅びたとか。
ハンサムなネロが気になるエイメ。パーティーに誘われ二つ返事で向かいますが、途中船が遭難し「パンドラ島」に流れ着きました。
そこで彼女が見たのはかつて母と暮らしていた家でした。
生まれ故郷に帰ってきたと知ったエイメ。そしてついにリボンの下に眠る秘密が明らかに…!
パンドラ島上陸後、ネロが密会している謎の人物「バルバロイさま」、「死人が出た日の夜はパンドラの箱がひらく」の言い伝え、そしてリボンの下に眠る秘密と非常に盛り上がる作品ですが、表現上の問題で今のところ復刊されていません。
ひばり鳴く朝
エリは13歳になる女の子です。
しかし、赤ん坊の頃に両親を亡くし、リード博士に引き取られて以来、防音装置付きの厚い真っ白な壁が囲む実験室に閉じ込められています。
外部との接触を一切許されなかったため、言葉すら分かりません。
そんな彼女が唯一覚えているのは、かつて母と聞いたひばりの声だけ…
博士の助手である青年科学者・テレニスはこの事実を知り、やめさせようとしますが、博士の娘・ナンシーと愛し合い結婚を約束する仲であるため、反抗できません。
それどころか、病気で入院することになった博士から実験を引き継いで欲しいと言われてしまいます。
ある時、エリが食中毒になってしまいます。通常であれば麻酔ガスを送り手術を行いますが、苦しむ姿を見たくないと、テレニスは扉を開放し自ら実験室に入り、注射で対応しました。
以降、装置で運んでいた食事もテレニスが持ち運ぶようになります。
テレニスはエリにふつうの少女に戻って欲しいと名前を覚えさせ、食事も格闘(?)の末フォークを使えるように教えます。
(このあたりは後のガラスの仮面「奇跡の人」「忘れられた荒野」につながっているのかも。)
この時、なんとエリが笑ったのです。動物は笑いはしない、笑うのは人間だけ、人間としての意識を取り戻し始めていると確信したテレニス。
しかし最後はひばりの鳴く声に導かれ…となかなかショッキングな作品です。
残念ながらこちらも復刊されていません。
復刻版『妖鬼妃伝』に収録されました。
たなばた
純子は七夕の日になるとおばさんたちが来るのを楽しみにしています。
それはおばさんの養子・新司くんと会えるからです。
久々に新司くんと会った純子は思わずよそよそしい態度をとってしまいました。
兄は孤児だからと言いますが、もちろんそうではなく…
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