岸裕子『雪の花』(別冊少女コミック、1977年、サンコミックス・ストロベリー・シリーズ版全1巻)

雪の花

初版	昭和62年3月31日

収録作品初出:

志野とオレ	別冊少女コミック	1974年 7月号
あなたが好き	別冊少女コミック	1976年 9月号
雪の花	別冊少女コミック	1977年 1月号～2月号

志野とオレ
長田圭は成績優秀、運動神経抜群でもちろんハンサム。
幼馴染の森村志野(美女にあらず才女にあらずの普通の子)のことはあくまで「志野」であって、恋人であるとは自覚していません。
圭の理想の恋人像は美人でかわいくてチャーミングで頭が良いこと…なんて話をしていると、まさにその通りの転校生・園部綾子がやって来て…

あなたが好き
貧乏留学生・奈々子は、女嫌いでブロンド巻き毛の変態男、衣装倒錯のリン・キャロルにいつもからかわれてばかり。
ウェイトレスのアルバイト中に汚してしまった友人のドレス代を弁償するために、住み込みメイドのアルバイトを始めますが、そのお屋敷にはリンが住んでいて…
終盤のページ数が足りなかったのか、かなりの急展開です。

雪の花
マリー・クレールは男の子みたいな女の子。
17になっても胸がなく、男の子らしく振る舞うことが自分らしいのだと無理をしていました。
ある日、家庭教師にやって来た(?)ギイに励まされ、かわいらしいスカートを履いたりと女の子らしくなっていきます。
…とこの辺りで終われば普通の作品ですが、マリー・クレールの出生を中心に後半は複雑な展開が待っています。