満月城へようこそ
忠津陽子コレクション1
(さわらび本工房)
初版 | 2005年5月15日 |
収録作品初出:
満月城へようこそ | 週刊マーガレット | 1976年 36号 |
危険な関係 | プリンセス | 1976年 8月号 |
冗談いやよ王子さま | ひとみ | 1982年 8月号 |
表題の「満月城へようこそ」は、私の作品の中では異色ですが、気に入りの一作です。
自らの特性を生かし、人間界でしたたかに生きるモンスター達。彼らのたくましさをこよなく愛している私は、彼らを再び世に出してやれる事を、大変喜んでおります。
忠津陽子
満月城へようこそ
カラーページありです。
マイクロフトは本物さながらの演技で狼男を演じる怪奇役者。
その一族も同じようにドラキュラやフランケンシュタイン役等々をつとめていますが、彼ら「モンスターズ」の素顔は一切知られていません。普段から扮装のままで過ごし、仕事でないときは住処である古城から姿を見せないのです。
実は彼らは本物の怪物たち。その確かな演技(?)を武器に役者として生活をしています。とくに夏は怪奇モノの時期ですから、テレビに舞台にと大忙しで家事すらままならないほどです。
そこで、マイクロフトたちは、お手伝いさんを雇うことになりました。
正体を見破られないように現実派であることを条件に絞り込み、最後まで残ったのはシャーリーとベラの二人。
主人公・シャーリーは学費を稼ぐために、記者・ベラはモンスターズの正体を探るためにやってきたのです。
抜群のプローポーションを持ちながら料理下手のベラと、料理上手であるもののまだまだ子供のシャーリー、どちらに決めるか意見が別れたため、テスト期間として二人とも雇うことになりました。
その夜、シャーリーは満月を見つめるオーブリーを見つけます。狼男であるはずなのに、まだ変身出来ず悩む彼はそのことをシャーリーにそっと打ち明けます。
ところが現実派のシャーリーは、今時の子供でさえ現実と物語の区別はつくと言うのに、きっと両親がおらず幼少期にちゃんと教育を受けなかったせいで…と憐れみ、彼を教育して一人前の人間にしていこうと心に決めます。
その後、ベラがモンスターズは役者ではなく本物であると知るも捕えられたり逃げたりとドタバタの一方で、シャーリーとオーブリーはお互いに惹かれ合い、気持ちを伝え合います。しかし、オーブリーは自分は人間ではないので一緒になることは出来ないと思い気落ちします。
二人の恋の行方と、本物であるとテレビで公表されたモンスターズの運命はいかに…!
危険な関係
北見修一郎は駅先で土砂降りの雨に悩む杉野絵麻に「誓って下心があったわけでは決してない」と言い訳をしつつ自分の傘を渡し、「ぼくはこの近くなんです」とお決まりの台詞を残して颯爽と飛び出したものの、案の定風邪を引いてしまいました。
快復し、久々に結婚を前提に付き合っているガールフレンドに会ってみると、いきなりお金持ちの二号さんになるからと別れ話を切り出されます。
金輪際女は信用せんと決意したものの、傘を貸した絵麻と過ごすうちにすっかりご機嫌になった修一郎。
しかし、別れたガールフレンドから絵麻にはパトロンがいると知らされて…
冗談いやよ王子さま
学園のプリンス・レイフがパートナーのプリンセスとして指名したのはなんと眼鏡&おさげでの地味なジル!?
悪質な冗談だと逃げていたジルですが、家を訪ねてきたレイフが、二年前の夏、父親を亡くし気落ちして泣いている自分にそっとハンカチを差し出したことが嬉しかったと告白し、ジルはバラ色の世界へ!!
しかし、レイフに憧れている女の子たちは面白くありません。そこで、プリンセスになるためと称しキツイ特訓を押し付け、眼鏡も没収してしまいました。
これでプリンセスを諦めると思いきや粘り強く特訓を続け、コンタクトレンズに変え、さらには髪型を変えたジルは美人に大変身。彼にふさわしい女性になりたいと努力を惜しみません。
しかし、そんなジルの前にレイフの恋人(?)が現れて…
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