10 9月

木原としえ『白い森』(花とゆめ、1975年、花とゆめコミックス版全1巻)

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白い森
木原としえ傑作集

(HC-32)

初版 1976年1月20日
5版 1979年5月5日

収録作品メモ:

白い森 花とゆめ 昭和50年 8号
虹の歌 週刊セブンティーン 1971年
花ざかりのロマンス 週刊マーガレット 1974年 19号

作品かいせつ:

表題作「白い森」の他2本の中編で構成した木原としえ傑作集です。「白い森」は花とゆめ昭和50年8号に、ゴシックシリーズのひとつとして掲載された作品。「虹の歌」は週刊セブンティーン。「花ざかりのロマンス」は週刊マーガレットに掲載された作品です。

  


白い森
ヨツンヘイムの死の森に住む白い王子は、森に迷い込んだ人間をいけにえとしてさらっていく–!!
透き通るような金髪に青い目、白い肌。村で一番きれいな青年・レミンに白い王子の魔の手が…!
と、ホラーの様でいて、「怖さ」より物悲しさが残る作品です。

虹の歌
フランス革命の真っ只中、W・ピット首相の密命で王党派に接触するためフランスへ渡った英国士官・ルネ中尉。
途中、手違いで革命派の布陣に紛れこんだりしたものの、行方知れず恋人・エギーユを探すベリと共に王党派と無事合流。
しかし、ルネの前には非情な現実が待ち構えていた…!
(下手な煽り)
錯綜する恋模様やら病気やら行方知れずの父親やら様々な要素が58ページにわたり埋め込まれています。濃い内容です。
エピローグに涙を流さずにはいられません。

花ざかりのロマンス
「虹の歌」と同じくフランス革命が題材の作品。
療養のため故郷・ピレネーへ帰るアントワーヌは、同じくピレネーへ向かう貴族と、彼が連れている小さな子供・ドミに出会う。
彼は亡くなった妻が帰りたがっていたピレネーへ代わりに行くという。
アントワーヌは恋人・マチュワーヌを奪われた過去があり、貴族を嫌っていた。
ところが、この「大天使」はどこか憎めない人物で、肺炎になりかけたところを救ってもらったこともあり、アントワーヌは心を許すようになる。
3人は共に旅を続け、ピレネーも間近に迫ったところで、とある事実が明らかになり…
この作品のエピローグでも思わず涙してしまいます…

巻末には先生手書きによる作品リスト(「こっちをむいてママ!」1969年別冊マーガレット3月号~「落葉だらけのロマンス」1975年週刊マーガレット47号)が収録されています。
先生お気に入りの作品にはハートマークが描かれており、この3つはもちろんなのですが、特に「虹の歌」は二重のハートマークになっています。

初版にのみ

♥あーっ、王党派への秘密の手紙が……!!

というコメントが欄外にあります。
(情報元: 木原 敏江 花とゆめコミックス 白い森)

  


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木原としえ 『白い森』 木原としえ傑作集 – 蒐集匣

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