木原敏江『摩利と新吾』(Lala、1977年～1984年、花とゆめコミックス版全13巻)

『摩利と新吾』（まりとしんご）は、1977年から1984年まで『LaLa』に掲載された旧制高等学校を舞台とした木原敏江による漫画作品。現在は白泉社文庫から全8巻が刊行されている。また、タイトルの後に「ウエットでバンカラな」を意味するドイツ語風の造語「ヴェッテンベルク・バンカランゲン」が併記されることが多い。

(摩利と新吾 – Wikipediaより)

1巻
(HC-166)

＜詳細情報＞

初版	1979年8月20日
4版	1980年3月5日

収録作品初出:

摩利と新吾	昭和52年	ララ 3月号
頭文字	昭和52年	ララ 5月号
お花畑不知火の変	昭和52年	ララ 7月号
あんど・あい・らぶ・はー	昭和54年	プチコミック 3月号 (初期作品)

作品かいせつ:

古きよき時代――旧制高校の花のロマンを今につたえる木原敏江の「摩利と新吾」は、またの名を「ヴェッテンベルク・バンカランゲン」という。「心優しき野蛮人」という意味あいをドイツ語ふうに造語したのだそうです。シリーズ3編の他、「あんど・あい・らぶ・はー」を収録。

2巻
(HC-167)

＜詳細情報＞

初版	1979年8月20日
6版	1980年6月15日

収録作品初出:

題知らず	昭和52年	ララ 9月号
わっしょい!!	昭和52年	ララ 11月号
夕日にぎんなん五目飯	昭和53年	ララ 12月号
雪	昭和54年	ララ 1月号
たそがれのロマンス	昭和54年	プチコミック 3月号 (初期作品)

作品かいせつ:

古きよき時代――旧制高校の花のロマンを今につたえる木原敏江の「摩利と新吾」は、熱血・友情・哄笑・悲涙・倒錯の極、青春の坩堝を総称して「ヴェッテンベルク・バンカランゲン」と言いなれたらむ。どじ様流に訳すと、「心やさしき野蛮人」という意味あいだそうです。

3巻
(HC-171)

＜詳細情報＞

初版	1979年9月20日
第11刷	1983年1月15日

収録作品初出:

緑紅最前線①	昭和54年	ララ 2月号～4月号
花かんむりの牢屋城	昭和52年	プリンセス 1月号

作品かいせつ:

旧制高校の花ロマンを今につたえる木原敏江の「摩利と新吾」第3巻は、「心優しき野蛮人」シリーズ第8話「緑紅最前線」その1を収録する。女子修学院との新年歌合せにかりだされた摩利と新吾、むかえうつ美女姫衆三羽烏の対決は!? 他に「花かんむりの牢屋城」を併録。

4巻
(HC-193)

＜詳細情報＞

初版	1980年3月20日
第10刷	1983年3月15日

収録作品初出:

緑紅最前線②	昭和54年	ララ 5月号～7月号
花の桜豪寮生名簿	昭和54年	ララ 11月号
忍ぶれど	昭和55年	ララ 2月号

作品かいせつ:

旧制高校の花のロマンを今につたえる木原敏江の「摩利と新吾」――「心優しき野蛮人」シリーズ第8話「緑紅最前線」その2、番外編「花の桜豪寮生名簿」第9話「忍ぶれど」を収録した第4巻は、固く結ばれる摩利と新吾の友情の絆とその愛の行方をおってゆきます。

5巻
(HC-213)

＜詳細情報＞

初版	1980年7月24日

収録作品初出:

摩利と新吾(1)

昭和55年

ララ 3月号～6月号

作品かいせつ:

花のおみきどっくり――いつでもどこでもふたつで一対――摩利と新吾の間に入りこむ美少年の出現で、二人の友情が揺らぎだし、愛情、信頼、憎悪、嫉妬、諦念、様様な感情が渦巻きはじめ、二人の間に亀裂が生じだしてきた……!? シリーズ第10話は、「摩利と新吾」その1。

6巻
(HC-222)

＜詳細情報＞

初版	1980年9月25日
第11刷	1986年2月15日

収録作品初出:

摩利と新吾(2)

昭和55年

ララ 7月号～9月号

作品かいせつ:

信頼と友情を培ってきた摩利と新吾の間に、忍びこんできた暗い影が、二人の絆を揺るがせる――摩利の新吾への愛情(恋)、新吾の戸惑い、そして一人、新吾はあてのない旅へ――。二人の愛と友情の行方は何処へ……?
花の香り、古の旧制高校ロマン「摩利と新吾」第6巻

7巻
(HC-266)

＜詳細情報＞

初版	1981年6月25日

収録作品初出:

乱乱々♬	昭和55年	ララ 11月号
新吾と摩利①	昭和56年	ララ 5月号～7月号
縞りんご通信	昭和56年	ララ 1月号～4月号

作品かいせつ:

摩利や持堂院の仲間たちのもとを離れ、一人放浪の旅をつづけた新吾が、ちょっぴり大人びて帰ってきた。花のおみきどっくり″摩利と新吾″復活に沸く仲間たちの中で、二人の友情と愛情が新たなスタートをきる、「心優しい野蛮人」シリーズ第11話「新吾と摩利」その1。

8巻
(HC-293)

＜詳細情報＞

初版	1981年12月25日
第9刷	1987年9月15日

収録作品初出:

新吾と摩利②

昭和56年

ララ 8月号～11月号

作品かいせつ:

ある決意をもって摩利のもとへ帰ってきた新吾。二人の間に入りこみ、新吾を傷つける篝。新吾の粘り強い篝への親切を見守る摩利。愛、友情、嫉妬、そして苛立ち、三者三様の想いを胸に過ぎてゆく夏の日々――。「心優しい野蛮人」シリーズ第11話「新吾と摩利」その2。

9巻
(HC-353)

＜詳細情報＞

初版	1983年1月25日

収録作品初出:

浪漫伝説	昭和57年	ララ 2月号
奇々怪々	昭和57年	ララ 5月号～7月号
青嵐①	昭和57年	ララ 9月号

作品かいせつ:

「マリガスキダ、アイシテル」摩利の背中に新吾が記した指文字に思わず涙ぐむ摩利。「心優しい野蛮人」シリーズ第12話「浪漫伝説」と第13話「奇々怪々」、それに二人の夢をのせた渡欧行、第14話「青嵐」その1を収録。新たな旅立ちをつげた二人の愛は、どこへ……。

10巻
(HC-359)

＜詳細情報＞

初版	1983年2月25日
第5刷	1987年9月15日

収録作品初出:

青嵐②

昭和57年～昭和58年

ララ 10月号～1月号

作品かいせつ:

欧州への留学を決意して、憧れの新天地へ旅立った摩利と新吾。夢と希望を胸いっぱいにつめこんで、花の巴里での新しい生活が始まったのですが、なにかと大変のようです。「心優しき野蛮人」シリーズ第14話「青嵐」その2を収録。二人の前途を祝して、乾杯!

11巻
(HC-389)

＜詳細情報＞

初版	1983年7月24日
第4刷	1987年4月15日

収録作品初出:

青嵐③

昭和58年

ララ 2月号～6月号

作品かいせつ:

新吾との愛に強い反対を示す父に反発する摩利。摩利に後ろめたさを感じつつも、初めての恋におちいってゆく新吾。念願の大学生活に浮き立つ二人の間に生じた小さな亀裂は、その溝をひろげようとしている!? 「摩利と新吾」第11巻は、伯林を舞台に急展開する!

12巻
(HC-423)

＜詳細情報＞

初版	1984年1月24日
第5刷	1987年9月15日

収録作品初出:

青嵐④

昭和58年

ララ 7月号～10月号

作品かいせつ:

ドリナとの恋に燃えつきようとする新吾。しかし、二人の間には戦争の影がつきまとい、別れの日が近づきつつあった。一方、摩利は新吾の初恋に激しく動揺する。新吾の恋を契機にもつれはじめた摩利と新吾の関係は、どうなってゆくのだろうか? 「摩利と新吾」第12巻!!

13巻
(HC-453)

＜詳細情報＞

初版	1984年6月24日
第7刷	1988年8月15日

収録作品初出:

LARGO

昭和58年～昭和59年

ララ 11月号～2月号

作品かいせつ:

新吾は初恋に破れ、ドリナへの想いを断ち切るために寝る間も惜しんで医学に熱中する。摩利もまた、新吾との友情を保つため新吾から遠ざかろうかと苦悩する。一方、持堂院の仲間たちは、それぞれの道に向かって歩みだした。
古きよき時代、花の伝説を残して「摩利と新吾」完結巻。

いわゆる「まりしん」。
いわゆる「しまりんご」。

オリジナル(?)の「あーらわが殿！」は女の子が主人公の作品でした。
その個性的なキャラクター設定をある程度引き継ぎつつ、本作は「摩利と新吾」の男の子二人を中心に描かれています。
「元祖BL系」「耽美系」との評をよく耳にしますが、「青春浪漫」や「友情物語」とする方が適当ではないでしょうか。
同性愛要素はありますが、二人の間にあるのは性愛ではなく、友愛。プラトニックなラブなのです。

終盤は涙なしでは読むことが出来ませんね。
ここまで描くのかと唯々驚きました。

番外編「ユンター・ムアリー」(摩利と新吾欧州秘話)は花とゆめコミックスには収録されていませんので、PFコミックスか文庫本でどうぞ。

また、あらかじめ「あーらわが殿！」「天まであがれ！」を読んでおくとニヤニヤ出来ますのでおすすめです。